積読家の逆襲

私以外の人が書きえたものなんて無意味なんじゃないか.

2015-01-01から1年間の記事一覧

蔵書というケイパビリティ

読みたい本があるとき借りて済ませるのは三流,買うのは二流,一流は既に本棚に置いてある. そう思うようになったきっかけはサークルで勉強会をすることになったときのことだ.話し合ってテキストを決め,数日後そのメンバーである友人にテキストを買ったか…

向日葵

山あいの曲がりくねった道を走っている.私の 10 メートルほど先を走っているのは A だ.一緒にサイクリングに行こうと言ったはいいもののお互い特に行きたい場所もなかったので私たちの住む市街地の北の方に伸びる道をひたすら進むことにしたのだ. 舗装さ…

一人読書会あるいは平行読書会および魔術について

ご無沙汰しておりますが私は更新が滞ったことを謝ったり嘆いたりしたくないので悪しからず.過ぎた時を嘆くのは無駄だって,何か古代ギリシアの詩人とかも言ってたような気がする. 相変わらず積読の山が虚空へと伸びていくばかり読書は遅々として進まない.…

本を贈る

本を贈るという行為は一種の暴力だと思う.自分が読んで心から素晴らしいと思った本でも相手にとっては毒になるか薬になるかわからない.自らの一手で相手の思想が変わりうる,そんな権利があるのかどうか.ある哲学者の言葉を借りれば,啓蒙や教育は「本質…

はじめての古本まつり

「古書店が好きだ」 と,純粋に言えるかというとどうにも怪しい.古本を入手する手段は今はほとんど Amazon であり,たまにブックオフや大学近くの古書店に行く程度.そこで気になる本があっても Amazon で中古の最安値をその場で確認してしまうので我ながら…

読んでいない本について語る

本が届く.目次や気になるところだけさっと目を通す.棚の空いてるところに適当に置く.基本的にこの繰り返しで私は買った本をほとんど読まない.それゆえに書評なんて大層なものは書くことができない(実はこのブログを作ったときに書評を書こうとしたのだ…